大家さんによってルールが違う

賃貸の場合、その物件は「大家」さんのものです。入居者はそこを借りていて、毎月「賃料」として支払っているのです。住宅購入の場合、月々の支払いは「ローン」ということになります。

集合住宅の場合、その物件特有の「ルール」というものがあるものです。それは「ペット禁止」であったり、「単身者限定」であったり、その物件で異なります。それぞれその住宅の管理組合などで定めた決まりであり、そこで暮らすということはそのルールを順守するということでもあります。それは「購入」した場合でも変わりません。共同住宅というものは他に暮らしている人がそこにいるもので、みんなが等しく快適に暮らす権利を持っています。それは時に「ルール」として定めなければなかなか気がつけないマナーを順守することで実現できたりするものなのです。

私たちはそれぞれ育ってきた環境や生きてきた環境が違います。人によっては「常識」であることが、人によっては「斬新」であったりするものなのです。それはどちらが「良い」とか、どちらが「悪い」ということではなく、ただ私たちが持つ境遇の「差」として認識されています。私たちはそれぞれ価値観も正義も違う中、折り合いを付けて暮らしているもので、時には些細なことで互いが諍いを起こすこともあるでしょう。そのような時に「ルール」という決められたものがあれば、互いに「それを守る」ということで回避できる問題も沢山あるのです。集合住宅の場合、購入していても、賃貸であってもそれは変わりません。ただ、その住宅がそれぞれの住人が「購入」したものであるのであれば、それぞれその部屋は自分の持ち物なわけです。ですから「ルール」は「協同組合」や「管理組合」というところが決めることになります。

これが「賃貸」であれば、それを決めるのは「大家」であったり管理会社であったり、「住人以外」の人が決めることになります。賃貸の場合、それを順守することで、そこで暮らしていくことができるわけです。そのようにして定められているルールは、物件によってバラバラです。場所によっては「ペットが可」であったり、「楽器演奏OK」であったり、暮らす側からしてみるととてもありがたい条件を備えた物件も沢山あります。それはその物件を運営している人が「そのような人に暮らしてほしい」と願っているある種のメッセージであったりするかもしれません。

音楽関係の学生のために練習部屋を備えた物件や、ペット専用のシャワー室を備えた物件があるのは、すべてその「大家」さんがそのようにしたかったということが挙げられるのです。私たちはさまざまある物件の、さまざまなルールを見て、自分に合っているのかどうかを考えて部屋探しをするものなのです。ただ、気をつけたいのは仲介会社が間に入っている場合、そのルールを契約するまで開示しなかったり、入居後に明かされたりする場合があります。「こんなはずではなかった」ということにするために、検討の段階からなるべく多くの情報を得ておく必要があります。不動産屋の営業は基本的に「良い事」しか言わないものですから、自分であらかじめ「これだけはチェックしておきたい」ということを定めておきましょう。