賃貸物件の探し方

実際に賃貸物件に暮らすためには、物件を探して契約する必要があります。自分がこれから暮らす生活の基盤となるようなところです。選択は慎重に行いたいものです。

物件の探し方はさまざまです。ほとんどが賃貸の仲介業者を介して契約するケースが多いとは思いますが、そのような業者も多々あり、どこからどう探していいのか迷ってしまいます。また、いざ仲介業者にコンタクトを取ると必ず「営業」が付きます。営業は誰もが持つイメージの通り、自分の担当の顧客に部屋を契約してもらうことが仕事です。ですから、一度コンタクトをとれば継続的に売り込んで来ます。物件の内見を行った際には、「早い者勝ちです」という具合に、締め切りのトークでこちらの決定を促すことになるでしょう。

ですから、まずは自分自身である程度「このような物件が良い」という「目星」を付けておくべきです。「このような場所で、このような条件で暮らしたい」ということを考えておく必要があるのです。そして、それが固まったらある程度自分で条件をつけて探しておくことが必要です。何も考えずに仲介業者に飛び込むのも良いのですが、そこで確認されるのは「予算」です。仲介業者はその予算の範囲内、或いは少し高めの物件だけを紹介してくることでしょう。決してその「下」を紹介することはないのです。それもそのはずです。自社の売り上げ、そして自分のノルマのためには、何よりも「金額」が大切だからです。ですから仲介業者に馬鹿正直に「予算」を明かしてしまうと、それよりも下の部屋は紹介されないのです。

人によって月々支払える金額というものは違うでしょう。また、価値観も違います。給与が人並以上でも、趣味に沢山費やしたいから家賃は抑えるということや、その逆で「今は給与が少ないけれど、良い環境に暮らして仕事に邁進したい」という人もいるでしょう。さまざまな価値観があり、それはそのまま「ニーズ」になるのです。ですから、「一概に」言えることはほとんどないのです。そのようなさまざまな顧客を相手にしているのが仲介業者ですから、どのようなニーズを伝えても柔軟に対応するのです。柔軟に「自社の売り上げを作る」のです。

ですから、まずは自分の中でしっかりと基準や条件を決めておくことです。それは「良い物件があっても予算以上であれば決めない」であるとか、そのような単純な部分です。自分がどのように暮らしたいのかということは、自分しか決められないのです。人に薦められて「いいな」と思うことがあっても、ゆくゆくはどうなのか、ということです。後々に後悔しないかどうかを考えなければいけません。それが「部屋探し」の大前提です。

また、敷金や礼金、そして更新料のことも忘れてはいけません。初回でどれだけの費用がかかるのか、そして契約更新の度にいくら費用が発生するのか、それをチェックしておく必要があるのです。それは生活の根幹に関わる「お金」の部分です。そこをおざなりにしてしまうと、生活が圧迫されたり、いざという時に費用が足りなかったりするものです。そのようなことまで考えて、最終的に判断を下すのは自分です。どのような価値基準で、どのような部屋を契約するのかをよく考えておきましょう。