よくある住民トラブル

賃貸物件に関わらず、「そこに住んでいる人同士」のトラブルというものは跡を絶ちません。生活するということは、その人にしかわからない、その人も意識していないサイクルがあるものです。それが「ズレた瞬間」に、トラブルは起こってしまいます。

一番多いのは「音」のトラブルです。「騒音」であればもちろん問題外ですが、そうではない「生活の音」によるトラブルも急増しています。ただ生活のリズムが違うだけでも、それは発生し得るのです。「夜には寝る」ということは一般的だと捉えがちですが、これが人によっては違ったりします。「夜は寝るもの」という常識は人によっては当てはまらないのです。「夜は働く時間だ」という人も中にはいます。夜働いて、日中は寝る時間だという人がいるということです。そのような人の場合、「昼間にうるさくされるとたまらない」ということになります。ですが、それを知らない近隣の人は「昼間だから少々騒いでもいいだろう」ということになります。

休みたいときに休めない、少しの生活音が、少しずつ積み重なってストレスになるということもあります。そのような少しずつ溜まったストレスが、ある瞬間を境に爆発して、大きなトラブルに発展することがあります。「住民同士のトラブルが事件に発展した」というニュースが流れることがありますが、普段生活している現場がそのようなことになってしまってはとても残念です。安らぐはずの「自宅」が、ストレスが溜まってしまう場所になってしまうということは絶対に避けたいですし、安全なはずの自宅が事件の現場になってしまうということも絶対に嫌です。

これを避けるためには、例えば自分は夜勤なので日中は静かにしていてほしいのであれば、そのような「環境」を見つけるしかないかもしれません。集合住宅であるから、そのようなトラブルが起こるということも考えられるのです。戸建てであれば、まったく問題にならないことかもしれません。他の世帯の生活音は、絶対に聞こえます。どれだけ厳重にしたところで、必ず聴こえてしまうものなのです。それは「同じ建物に住んでいるから」です。意図的に騒がしくしているのであっても、無意識のうちに違う部屋に生活音が届いてしまったとしても、それは相手にとっては同じことです。

ひとつの方法としては、相手としっかり話し合い、理解を求めるということが考えられます。「この時間は、自分は休んでいるから、なるべく静かにしてほしい」と、伝えるのです。それはある意味「こちらの都合」であり、相手の都合とは合致しないことかもしれません。その「一歩」は、状況によっては怖かったりするものです。その一言を言い出すためには、相当な勇気が必要でしょう。

だから、そのようなことを見越して、「家族連れが多い物件」は避けるであるとか、戸建ての賃貸物件を探すなどの工夫が必要なのかもしれません。自分の生活を想定した物件を見つけることが大切です。これは「音楽」が好きな人などにも言えることです。「壁が薄い」ことがわかっている物件には住むべきではありません。最初から人に迷惑をかけるということがわかっているからです。そのような最初の「想定」で、不必要なトラブルを避けることができるのです。